ファスティング資格・協会

睡眠の質を高める「睡眠リテラシークイズ」10問の答え

前回の睡眠リテラシークイズの答え(のだぱいの見解)です。

① 良質な睡眠のためには最低7時間必要 → ×

② 努力次第でショートスリーパーになることも可能 → ×

③ ベッドの上ではケータイをいじらず、間接照明で読書をした方が良い → ×

④ 快眠のために、カーテンを閉めて暗い状態で寝るのが良い → ×

⑤ 寝る直前に熱いお風呂に入ればグッスリよく眠れる → ×

⑥ 仕事中に眠くなったら我慢せず、積極的に仮眠をとるべきだ → ○

⑦ 昼寝の前にはコーヒーを飲むと良い → ○

⑧ 朝の通勤や帰りの電車内など、隙間時間に仮眠をとるのが有効 → ×

⑨ 寝る前の少量のアルコールは 寝つきをよくする → ○

⑩ 平日の睡眠不足の解消のため、土日はたっぷり寝溜めした方がいい → △

0問正解  :睡眠童貞レベル

1~3問正解:手を繋ぐ程度

3~5問正解:キスまで済ませたレベル

5~7問正解:添い寝レベル

8~9問正解:童貞卒業レベル

10問完答 :もはや誰とでもグッスリ寝るレベル!もはや睡魔!

睡眠リテラシークイズ:解答と解説

こちらのスライドも参考にしてください。

https://speakerdeck.com/tomorrowgaarusa/anatafalseshui-mian-falsezhi-woshang-geru10tufalsekuizutosofalseda-e

① 良質な睡眠のためには最低7時間必要?

→ 答えは×(誤り)

睡眠時間は個人差がとても大きく、ショートスリーパーと呼ばれる3時間でいい人から、7時間でも足りない人がいます。

確かに日本人の平均はちょうど7時間くらいなのですが、一概に平均値で決めていると、自分にあった睡眠時間について思考停止してしまうのでバツ。

② 努力次第でショートスリーパーになることも可能?

→ 答えは×(誤り)

その人に「適正な睡眠時間」は、

⑴ 遺伝的な必要睡眠量

⑵ 睡眠ニーズに関わる生活習慣

⑶ 睡眠不足に物理的に耐える力

の3つの要素で決まり、その半分弱は遺伝が寄与している。

7時間睡眠をしていた人が、3時間で良くなることは原則ありえない。

しかし、⑵と⑶を調整したり、睡眠の質を上げることによって多少の短縮は可能。

例えば、プロ並みのアスリートが突然引退すると、いきなり睡眠時間が短くなるらしい。

つまり、睡眠は特に外圧を加えない限り、その人に必要な時に必要な分だけやってくる。

もし同じパフォーマンス維持しながら睡眠時間を短縮したいなら、運動したりより能率的に動くようにして、地道に体力をつけて相対的な睡眠ニーズを減らしていくしかない。

体力づくりはこんなところでも重要なのだ。

結論、△に近いバツ。

③ ベッドの上ではケータイをいじらず、間接照明で読書をした方が良い

→ 答えは×(誤り)

脳は案外騙されやすくて、

ベッド上での作業が日常化すると、脳が勝手に『ベッドは情報収集やコミュニケーションのための場所だ』と認識してしまい、覚醒してしまったり、眠りが浅くなる。

読書をするならデスクでして、眠くなったらベッドに移動するなどして、ベッドは睡眠専門の場所にしていった方が、脳の認知的にも睡眠の効率が上がる。

④ 快眠のために、カーテンを閉めて暗い状態で寝るのが良い

→ 答えは×(誤り)

基本的に睡眠の質を高めるには、照明や空調のない自然の環境に合わせると良い。

つまり、夜暗く、朝は明るく。

なぜなら、

脳は夜間と日中で2種類のホルモン(メラトニンとセロトニン)を使い分けて体内時計を刻んでいるが、これらは日光によって調整されているからだ。

暗い状態で寝るのはOKだが、カーテンを閉め切って朝日が差し込まないのはNG。

照明をなるべき使わず、カーテンは薄くして朝日を浴びた方が体内時計が整いやすい。

総合的には、日中は朝からしっかり外で日光を浴びて、夜は早めに暗くして自然に眠るのが理想的な暮らしというものだ。

⑤ 寝る直前に熱いお風呂に入ればグッスリよく眠れる

→ 答えは×(誤り)

確かに入浴は睡眠の質を高めるが、「寝る直前」「熱いお湯」が誤り。

昼間の活動や入浴により体の深部体温を十分にあげて、そのあと冷ますことで深い眠りを得やすくなるが、あまり就寝直前や熱湯だと体が覚醒してしまうし、血管にも負担がかかる。就寝2時間前のぬるめの入浴をオススメしたい。

⑥ 仕事中に眠くなったら我慢せず、積極的に仮眠をとるべきだ

→ 答えは○(正解!)

昼食後に眠気を感じるのは、起床6時間後に深部体温が下がることが原因の一つで、自然な生理現象である。

睡魔と戦うよりも、仮眠をとる習慣をつけた方がパフォーマンスが上がることがわかっている。

30分の仮眠は、30分夜の睡眠を長くするよりも効果がある。

だから、意識的に朝早く起きて、仮眠で一回リフレッシュするような習慣づくりが、仕事能率を上げることにある。

⑦ 昼寝の前にはコーヒーを飲むと良い

→ 答えは○(正解!)

カフェインの覚醒作用は、摂取後30分後からなので、目覚めスッキリで仮眠にちょうどいい。

その他、仮眠のコツ

・チェアに座ったままなど横にならずに眠る(本格的な睡眠に入るを避ける)

・30分未満(それ以上だと本睡眠に)

・夕方以降は夜の本睡眠に影響するので控える

⑧ 朝の通勤や帰りの電車内など、隙間時間に仮眠をとるのが有効

→ 答えは×(誤り)

夕方以降の仮眠で睡眠圧を下げてしまうと、寝つきが悪いなど、夜の本睡眠に影響が出る。

そうなると次の日に睡眠不足を溜めたり、起きる時間が遅くなって生活リズムが狂ったりするので、帰りの電車は睡魔に耐えた方が良い。

⑨ 寝る前の少量のアルコールは寝つきをよくする

→ 答えは○(だが、やってはいけないNG)

確かにアルコールは寝つきをよくするが、「覚醒中枢」「睡眠中枢」を麻痺させ、利尿作用もあり睡眠の質を下げることになる。

お酒を適量飲んだ次の日に寝起きが良かったりするのは、睡眠が浅いせい。確実に睡眠負債は溜まる。

⑩ 平日の睡眠不足の解消のため、土日はたっぷり寝溜めした方がいい

→ 答えは×(誤り)

確かに平日溜まった分の「睡眠負債」は、たっぷり土日寝ることによって一部「返済」することはできるが、「貯め」ることはできない。必要以上に寝過ごしてしまうと、体内時計が狂い、(夜寝る時間が遅くなることで)次の週の平日に早くおきた時に睡眠不足になる。こうやってまた睡眠負債が溜まる平日の繰り返しをしてしまう。

金曜に変に飲みすぎたり騒ぎすぎたりせず、土日も淡々と同じ時間に起きることが大切です。

のだぱい

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ファスティングフィットネス協会理事
科学的に正しい断食と筋トレを教えるトレーナー。断食先生。
東京大学農学部で栄養学や生化学を学び、『農学部長賞』『東大総長賞』などを受賞。
ウソに塗れる健康産業の荒波の中で、栄養士・医師にも支持される食事指導や、解剖学に基づいた「正しいトレーニング」をトレーナーや整体師に指導している。
奥多摩で断食道場兼パーソナルジムを経営。「全然辛くない」ファスティング(断食)プログラムの指導・指導者の育成を行っている。

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