ファスティングメソッド

現代医療の限界とファスティング

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人は転ぶと、まず石のせいにする。石が無ければ、坂のせいにする。そして、坂が無ければ、はいている靴のせいにする。人はなかなか自分のせいにはしない。
(from ユダヤ格言集)

これはまさに格言で、現在社会の、増え続ける慢性疾患や高騰する医療費、そして健康に対する我々の態度の愚かさを如実に示している。

人は、病気になったとき、まずはストレスや労働条件、気温の高低や季節、ウイルスや細菌など外的要因のせいにする。
そして可能な限りそれらを除去し症状の改善を待つ。
数日後、症状が改善せず、このままではダメだと判断すると、医療機関を受診し、薬を処方してもらう。
そして数日間その薬を飲み続け、体調の改善を心待ちにする。
しかし、一向に良くならないとわかると、「なんだこの薬、全然聞かないじゃん」と文句を言い、再び病院のドアを叩き、また違う種類の薬を処方してもらう。
そしてその薬が効かなければ、「ヤブ医者」だったと心の中で悪口をいい、違う病院を訪ね、同じことを繰り返す。
「どこかにいい病院はないかしら」と永遠に文句を言い、結局症状が寛解することはない。

病気には様々な原因があると思われているが、突き詰めると病気の原因は我々の「無知」が原因である。
それなのに、病気の原因が自分にあることを人はなかなか認めない。愚かな生物である。

現代では、慣習的な考えがあらゆる病気を生み出していることを、多くの人は知らない。

具体的には、
『西洋医学や処方薬が「病気を治す」ように設計されていない』ことを知らないし、
『ヘルシーだと謳われているものの多くが不健康で、体の中に毒素として蓄積している』ことを知らない。
『がん検診でがん細胞を生み出している』ことを知らないし、
『がん患者の大半はがん以外で死ぬ』ことを知らなければ、『睡眠障害で医者にかかれば医者と薬に殺される』ことを知らない。
『感染症をもたらすのはウイルスではなく、殺菌や消毒、環境破壊などの非自然的な行動』であることを知らないし、
『牛乳が骨をもろくし、すき焼きがコロナ感染の発症率を上げる』ことも知らない。
『風邪をひいたり体調が悪いときに、食事で栄養をとるとかえって悪化する』ことも、
『三食しっかり食べることが、あらゆる不調の原因になっている』こと、ももちろん知らない。

医学が進歩すればするほど、生活が豊かになればなるほど、医療費は膨れ上がり、患者数は増加し、その実人間の幸福度は対して上がっていない。
これらは我々の主観としても、客観的な数字としてもはっきりと認められる事実であり、医学が親切にも「現代医療は病気を治せていないんだよ〜」と自ら忠告してくれているのに、人はなぜか見て見ぬ振りをし、日常を取り巻く生命の神秘と美しさには目もくれず、ただひたすらに医療と医師を盲信し、今日も薬と治療費、それを支える税金に多大なるお金と時間を払っている。
そのくせ、高い税金に文句を言い、環境保全活動やオーガニック食材の数百円をケチり、「無料で最高の効果を上げる治療」である「断食」「早起き」「太陽礼拝」「音楽」などに関心がない。

医療という尊い職業がビジネスと結びつき、強大な権威と地位が世界を支配し、「とりあえずせっかくペーパーテスト得意だから」「医者になれば金持ちになり、将来安泰」という理由で、医学部に進学させる。
このシステム自体が巨大悪なのだが、この事実を知らず、不調があれば病院にいくという意識をいまだに持ち続けている我々の「無知さ」も非常に罪深い。

また、「生命とは何か」ということをほとんどの人間は知らない。これは最悪の無知だ。
と言っても、それは根本的には知り得ない命題だ。
だが、それを「知ろうともしない」ことは最大の悪である。

ダヴィンチやヒポクラテス、イエスやブッダなどの先人達が、一生をかけてずっと追い求めていたそれを、我々はあまりにも軽視し過ぎている。
ビジネスをスケールさせる手法は何か、SNSでバズらせる方法は何か、子供が成績を伸ばし、いい大学にいって将来安泰な職業につく道筋は何かと論じる前に、もっともっと考えるべきことがあるだろう。
そのことを我々はもっと認識すべきだ。

我々の生命を支えているのは、神(あるいはそれに相当する最高摂理)が人間を作ったときに細胞に与えた「自然治癒力」である。
このことは誰しもが認めていつつも、誰しもが軽視している。
だからこそ、病気や不調になったときに、自らの細胞の「自然治癒力」の方ではなく医師に頼ったり、神ではなく「人間様」が対症療法的に作った「薬」にすがるのである。
医師にかかっても薬を飲んだとしても、結局病気を治しているのは、自分自身の「自然治癒力」であるということを、決して忘れてはならない。
この、一見平凡な自然治癒力のみにこそ、病気の治療が許されている。
それがこの自然界の摂理である。

つまり、病気は我々の細胞自身が治している。
しかも無料で。
しかし、その治療費としての報酬は、医者が受け取っている。
なんと笑える悲劇だろうか。
事実は小説よりも奇なり、である。

では、我々が病気になったとき、どうすれば良いのだろうか。
答えは明確である。

まずは、この無知を改めること。
現代医療が病気を治してくれないことを理解し、生命は何かということを改めて理解することである。
少なくとも、理解しようとしてみることである。
この生命の尊さを少しでも学んだとき、細胞の治癒力に寄り添うことが第一であることが自然とわかる。
病院にかかることや、薬を飲むことは、病気の治癒の方法として選ぶべき、賢明な選択ではない。

情報発信にはオチがないと価値がない。
なのでオチをいおう。

あらゆる病気に最高で最大の効果をもたらす方法は、ファスティングである。
そう、断食である。
なぜそれが最高で最大であるかは、もちろんエビデンスはない。
だが核心と確信があり、故に革新的である。

ファスティングが最大で最高の治療法である理由は、
それが最高位の原理である自然の摂理に則ったものであり、
生命科学的にも生化学的にも整合性が取れるものであり、
人類史が始まって以来活用され、今まで一度も裏切ったことのない最大の治療法であり、
いってみれば人類史が始まってない頃から備わっている治療法であり、
成果を出せないでいる現代医療とは真逆をいくものであり、
しかも根本的には無料であり、時間の余剰を生み出すものであるからである。

我々のひいおじいちゃんやひいおばあちゃん、昔の日本人の身体が、弾力のある「木造住宅」であるとすれば、戦後、餌付けされた現代人は、すぐにヒビの入る「鉄筋コンクリート」か「プレハブ住宅」である。
サプリメントを摂ったり、劣悪な食生活をやめることは、この簡素な家屋の屋根の上からトタンをかぶせて雨漏りを防いだり、柱の虫食いをセメントで補強するようなものである。
もちろん何もしないよりはマシで、数年は快適な生活を送ることができる(これに対して、医者にかかることはマシですらない)。
しかし、大きな嵐に襲われれば基礎から崩壊するのが運命である。

一方、ファスティングは、決してその場しのぎのものではないし、ダイエットや健康法といった安っぽいものでもない。
例えていうのであれば、プレハブ住宅の脆弱な柱を新調したり、屋根を張り替えたり、基礎を補強したりして、立派な家屋に近づける行為に匹敵する。
れっきとした”治療”である。
しかも、西洋医学処方の薬のような単一経路アプローチではなく、細胞レベルで改善が可能なのである。
最先端の現代医療を総動員したとしても、ファスティングが持つ治療効果には到底かなわない。

我々の体は約40兆個(諸説ある)の細胞から形成されている。
その中には、我々の生命活動を支えるエネルギーを作り出すミトコンドリアが縦横無尽に存在し、細胞の中心に位置する核の中には、およそ1.8mにおよぶDNAが折り畳まれている。
また、小胞体がひしめき、DNAを基にしてタンパク質を作り出したり、不要タンパク質を処理したりしている。
人が病気になるのは、細胞の中で何かしらの異常が起きていることが原因となっていることはお分かりだろう。
栄養不良のため、ミトコンドリアがうまくエネルギーを作り出すことができなくなっているかもしれないし、ミトコンドリアから漏れ出た活性酸素がうまく処理できていないのかもしれない。
小胞体にストレスがかかり、異常タンパク質の処理が適切に行われず、オートファジーが間に合ってないのかもしれないし、DNAのメチル化異常が起きているのかもしれない。
これらの問題を一挙に解決できる可能性を託されているのは、細胞自身の「自然治癒力」であり、それを劇的にサポートするのは「ファスティング」しかない。

多くの場合、薬剤はこの細胞の働きの応援ではなく、邪魔をすることしかしない。
だからこそ、西洋の薬には「副作用」が必ずあり、副作用がないともはや「医薬品」という定義すら与えられない。
この真実に、我々はいち早く気づくべきである。

ファスティングを行うことで、ミトコンドリアを健康にすることも、オートファジーを活性化させることも、DNAのメチル化異常を是正することもできる。
それは、「現代科学」によって実証されている。
これほどの治療効果を、副作用なく、「しかも無料で」上げる治療法は、他に存在しない。
また、ファスティングという奇跡的で平凡な治療法がベースにあることで、「食事」「運動」「睡眠」「音楽」「日光」といった他のメソッドが何百倍もの効果を発揮し、燦然と輝くことができるのである。

自分を含めて多くの人たちは、不摂生のあまり、歳若くして自ら命を落としているようなものである、
我々は、自分の細胞が健康になりたがっていることを、そろそろ理解してあげなければならない。
きっと皆さんも、本当は内なるその悲痛な叫びに、気がついているはずだ。
無視してくれないでほしい。
無視してはいけない。

ファスティングは近年になってアメリカで登場した新種の治療法やダイエット法というわけでは決してない。
確固たる治療法としてその地位を築いてきたのは、その歴史の一部を紐解いて見るだけでも明らかである。
人類史でも数千年の歴史があり、海外では保険適用も始まっているファスティング。日本でも1960年代までは、東大や京大、阪大などの名だたる国立大学でも断食の医学研究は行われていた。
しかし、その流れに歯止めをかけたのは、「健康保険制度」である…。笑泣

歴史は詳しい方ではないが、少しでも医学の歴史を紐解くと、いかに現代の人間が愚かで進歩していないか思い知らされ、自分が非常にちっぽけに思えてくる。
我々の現代医学の治療法を結集しても、医学の父ヒポクラテスのたった一文の助言にもかなわないだろう。

ファスティングの歴史については、また機会を見て発信したいが、最後にヒポクラテスの格言をあげたい。
あの時代に、臨床と思考だけで、今のエビデンス医学もひれ伏す、これだけの真理を見つけることができた。
高度な医療機器や研究施設をもってしても断食にかなわない、という真実を、彼の断食習慣と知性が物語っている。

医学の「い」の字も知らないぼくとっても、涙が出そうになるくらいの名言である。
現在医療に携わっている人、医学を学んだことがある人は、今一度胸に刻み込んで欲しい。
その矮小な胸に収まり切れないほど、こみ上げるものがあるはずだ。

すべての病気は腸から始まる

病気は神が治し、恩恵は人が受け取る

汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ

人は自然から遠ざかるほど病気に近づく

食べ物で治せない病気は、医者でも治せない

人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている

賢者は健康が最大の人間の喜びだと考えるべきだ

病人の概念は存在しても、病気の概念は存在しない

私たちの内にある自然治癒力こそ真に病を治すものである

心に起きる事は全て体に影響し、体に起きる事もまた心に影響する

食べ物について知らない人が、どうして人の病気について理解できようか

患者に発熱するチャンスを与えよ。そうすればどんな病気でも治してみせる

人間がありままの自然体で自然の中で生活すれば120歳まで生きられる

病気は人間が自らの力をもって自然に治すものであり医者はこれを手助けするものである

病人に食べさせると、病気を養う事になる。一方、食事を与えなければ、病気は早く治る

満腹が原因の病気は空腹によって治る

月に一度断食すれば病気にならない

決してぼくらは自惚れてはいけない。人間様の能力を過信してはいけない。

のだぱい

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ファスティングフィットネス協会理事
科学的に正しい断食と筋トレを教えるトレーナー。断食先生。
東京大学農学部で栄養学や生化学を学び、『農学部長賞』『東大総長賞』などを受賞。
ウソに塗れる健康産業の荒波の中で、栄養士・医師にも支持される食事指導や、解剖学に基づいた「正しいトレーニング」をトレーナーや整体師に指導している。
奥多摩で断食道場兼パーソナルジムを経営。「全然辛くない」ファスティング(断食)プログラムの指導・指導者の育成を行っている。

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